自分が好きになったものは、誰しも自分以外の他の人に勧めたくなるものだ。それは共感して欲しいから。
「これいいよね!」と語りかけて、「わかる!ほんとそうだよね!!」とレスポンスがあったら誰だって嬉しい。
僕は基本的に1人で勝手に何かを好きになって、誰にも言わずひとりで熱中して、共感とか特に欲さずに独りでさみしk… あれ?
でも、サンホラだけはどうしても理解者を増やしたかった。このどうしようもない「うおおおおおお!」感を誰かと共有したかったのだ。というわけでサンホラをなんとか一人でも多くの人におすすめしたいのだけど…。
同時に分かっていたこともある。これほど勧めたいのに勧めにくいものはないということも。
なぜ勧めにくいのか
本記事タイトルに対する答えを探す糸口をここからにしてみる。自分がサンホラを知らなかったときの印象が頼りになる、かな?
自分が友人に強く勧められていたとき
いまでも唯一サンホラ関連の話題で盛り上がれる友人に、まだなんにも知らなかったときから「お前なら絶っっっ対好きになると思う」と言われ続けていた。
でも僕はこう思っていた。
- 「えーなんかそんな訳分かんないハードメタルみたいなむちゃくちゃロックとかめんどくさそう」
- 「ストーリーあるっていったって、音楽ってそういうの求めて聞きたいわけじゃないし。っていうかミュージカル色強すぎて曲っぽいとこは???」
- 「だいたい曲重すぎ」(今にして思うとたぶんこのときはイーリオンの石を運ぶ辺りの映像を見せられていた)
この友人の勧めるチョイスに関してはツッコまないであげてほしいw
たぶん僕がたまたま覚えているのがそこなだけできっと良い曲も聴かせてくれていた(のだろう)
このときの僕の感想を見ていこう。
ひとつめ。
辛辣すぎて草
ふたつめ。
これはある。つまり、あくまでも音楽を勧める体でいくのなら強く推すのは物語性やストコンとかではないというのは前提として置いておこう。彼は総合芸術的な要素がすごく好きだから、おそらく一番ストーリーが掴みやすいMoiraを選んでその主張を前面に出したのだと今では思っている。
相手の立場に立つという意味では気をつける点だ。また、よく話に出る「セリフについて」だけど、これに関してはあとで別に説明する。
みっつめ。
このときばかりはさすがに運が悪かったが、曲のチョイスとしてはまず単体で聴いても音楽的に万人受けが良さそうなものを選ぶべき、なのかな?
きっかけとして「まずはサンホラの音楽自体に興味を持ってもらう」というのが一番良いスタートになりそうな気はするよね。
ただ、これらは僕という個人が今になって過去を振り返ったことで思うことなので、そのまま結論に直結させるわけじゃない。安心してください。
だって変態神官のくだりとか見せたら喜ぶやつだって当然いるんだろう?(遠い目
なにを勧めたいか
もう一言踏み込むなら、「勧めたい相手がなにを好きか」だ。関わる相手に対してこちらからの働きかけを変えるのはどんな状況でも常套手段。心理学系の本も手を変え品を変えだいたい同じことが書いてある。
今回の記事で答えを1つだけ出したい以上、そのどれもに対応できるポテンシャルを持つものを探すのが良い方向性じゃないでしょうか。
ちょっと書き出してみる。
- Revo節が効いてて誰が聴いても「いい曲だな~」ってなるフレーズがある
- 音楽の構成として、歌がない時間がやたらと長かったりしなくて、かつ色んなメロディが聴ける
- ストーリー性もうかがえてミュージカル的な要素がしっかり入っている。しかし比重を置きすぎていない
- 歌手にも注意する。女性ボーカルに興味ない人もいるかもしれないし、Revoの特に最近の歌い方みたいのを嫌う人もいるかもしれない(ファンでも多いしね)。
こんな感じかな。けっこうイイ線行っていると思う。
選ぶ
さてさて、ではいよいよ題目を「初心者にサンホラをおすすめする場合、最初に聴かせる曲で一番ふさわしいものはどれか?」にセットしようではないか。
さっきの条件に従ってまずは抽出
というわけで、さっき挙げた条件に適合しそうなものをいくつか適当にピックアップしてみた。全然当てはまってないものもあるけど普通にウケが良さそうなのは入れたし、ここはかなり適当というかフィーリングでチョイスしている。
条件としては、名義がSoundHorizonってことくらいかな。
リンホラはそれなりに有名になってしまったし、わりと普通のJ POPに近い向きもあるので今回の話の趣旨には合わないでしょう。
Revo名義の他の様々な楽曲も、「サンホラを好きになってほしい」という目的を考えると「Revoが作る曲は音楽的に気に入ってもらえる率が高い分、結局サンホラを知ったときにそっぽを向かれてしまう可能性が高い」ので除外しました。
そんなわけで抜き出したのを以下に並べる。
- エルの肖像 / Eru no Shōzō
- 終端の王と異世界の騎士
- 朝と夜の物語
- 美しきもの
- 石畳の緋き悪魔
- 死せる者達の物語 -Ιστορια-
- 死せる英雄達の戦い -Ηρωμαχια-
- 光と闇の童話
- この狭い鳥籠の中で
- 火刑の魔女
- 薔薇の塔で眠る姫君
- 朝までハロウィン
- ヴァニスタ2曲
- 涙では消せない焔
- 愛という名の咎
んーと、まず黎明期はストコンを意識してつくられていない以上、どうしてもサンホラの良さとしてのミュージカル性が弱くなってしまうように思う。歌い手が少ないことも影響してか、あれっ1期一個しかない…。この辺は僕の好みが結構影響されてしまっているかも。
ハロウィンは適当なこと言って10/31にでも聞かせてやればいい(雑
ヴァニスタ2曲については、バンド好きな人は多いだろうし余計なものがないという意味では勧めるのにもってこいなんだけど、サンホラとしての良さがほとんどない上に逆にこれ以降ギャップですぐにだめになってしまいやすい。
この「あれ?意外とふつうでいいじゃん!」からの「なんだよやっぱり変だな、やめるわ」には特に気をつけないといけない。
Neinについては曲の長さがマイナスに出る気がする。というかやっぱり原曲だけ知ってる状態での感動を失って欲しくないし、特にこの2曲を先に聞かせちゃうのはナンセンスってもんだろう。
1曲に絞る
そんな感じで切り分けていくと第6と第7の地平線が強くなると思う。ここからは完全に僕の趣味がベースで話が進んでいきますがご了承ください。
まず、7はとっておきの一手にしておきたい。仮の話で、勧めた友人が大方の曲を好きになってくれて波に乗ったと思った辺りでMärchenのストコンの映像を見せてやりたい。僕がそうだったからなんだけど、それで音楽的にも視覚的にも歌姫たちも好きになる現象のチャンスを奪いたくない。
…まあたしかに「最初に勧められた曲なのにこんないい話だったのか…!」ってのもアリだな。もうなんでもいいか()
そんなわけで結論は、「死せる者達の物語 -Ιστορια-」になりました。
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(ブーイングが収まるのを待つ)
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でもこれ、わりと「おっ」と思ってくれた方も多いのではないでしょうか。というかそういう曲をなんとか選んでみようっていうのがそもそもの趣旨だし。この曲は好きな人ももともと多いと思います。(よね?)
一応申し上げておきますが、普段からの好みとかでは選んでません。あくまでも記事の方向に則って客観的に選んだつもりです。この記事のサムネイルがRomanだったからRomanから選ぶと思いました?(そっちは特に意味は考えてなかった)
追記 (2019/5/31) :むしろこの記事を書いて変に意識してしまったせいで、それ以降「死せる者達の物語」を異様に好きになってしまいましたw
でもこれほんと、いい曲だと思います。Revoの良さが色んな方向に、色んなところでにじみ出ていると思う。
曲はいいとして、勧める方法は?
実はまだ終わらない。
まあ速い話映像も見せようというだけなんだけど、ちょっと+αある。
この曲はストコンの映像の中でも完成度1、2を争うと思っている。使う映像は文句ないというわけです。
でですね、この曲の映像がニコニコにあるんですが、これがコメントの雰囲気含めてかなり初めて見る人に向いている!!馴れ合いみたいの好きじゃないとか、そもそもニコニコとかちょっと…って人も一度は見て欲しいなあ。
このページのURLを、勧めたい人に「まあ暇があったら見てみてよ」くらいにさらっと送っておけば、次会うときにはきっとローランになっているでしょう。
以下曲を含めた評価したい点。
- 曲、メロディーの良さは言うまでもない。いくつもいいフレーズをコンパクトに聴けておいしい1曲
- Moiraのストコンに出る人は基本全員出演する上に、配置がすごくきれいで舞台としての見栄えがかなりいい(しかしカメラは決して全員を写さないw)
- これまた歌う人もほとんど登場人物全員揃うのでどの歌手も聴けて聴き応え抜群
- あんまり界隈に興味ない人でも知っている声優さん(若本ボイスとか)も楽しめる
- 単純に舞台の演出が素晴らしい。衣装も印象的でなんとなく物語性があるのも伝わるのに、押しつけすぎずgood
- ところどころコメント含めたギャグ要素もあって楽しめる
- コメント全体に初心者ウェルカムな雰囲気があって、どうやらこの曲でハマった人も多いご様子。入り口に最適
- 最後はバッチリ盛り上がって終わるし、なんと素晴らしい絵になっていることか(其れでもお写しなさいカメラよ)
いかがだろうか。
ではぜひ見てくれッ!!!
最後半音上がるので毎回鳥肌総立ちになる…。たまらない。。
そしてDVDを持っていない方、いい機会だから絶対に買って見てくれ(露骨な布教
まとめ
と、まあそんなわけで、もしサンホラを勧めたい機会があったら上述の動画を見せてみる、という選択肢をひとつご考慮いただけたらと思う。曲を聴かすよりURL1つ送るだけだし、ぜひ次から実践してみてくれ!
黙したまま何も語らぬ…。それでいい。楽。
この記事へのコメント
初めまして、昔からよくみるみさんのブログを読んでいた者です。
遅まきながらも今紅蓮の弓矢(と進撃の巨人)にはまっていて、この曲作った人は誰なんだろう、、、?というところから出発してサンホラにたどり着き、色々調べるうちにみるみさんが記事を書いてる!?と驚き、ちょっくら聞いてみるかと貼ってあった動画を再生したところ、メロディーラインも楽器の使い方も(そしてぶっちゃけよく分からない世界観も)性癖ど真ん中すぎて、興奮しつつ今コメントさせて頂いている次第です。
まだ数曲しか聞けていない段階で大変おこがましいことは重々承知しているんですが、まじでやばいですねサンホラ、、、
とりあえず片っ端から聞きます!!!
コメントありがとうございます!!
ブログを長く読んでくださっているというだけでもうめっちゃ嬉しいです…!
はい、実は唯一と言ってもいいくらいに好きなアーティストがサンホラなので何本か記事も書いてました。ここ数年はネタに困っててカテゴリ自体もなくしちゃったんですけどね。。笑
とりあえず動画貼っておいた甲斐がありました!!よかったです!!
これからもよろしくです。そして今年もよろしくお願いいたします~~
こちらこそよろしくおねがいします!
🙂
終端の王と異世界の騎士は唯一聞いてる好きな曲です!
それが使われているゲームで知ったのですが、もうどハマりですね!
へー!なんていうゲームなんですか?
カオスウォーズというPS2のゲームです
おぉ、PS2 のマイナーゲームシリーズだ…。
ありがとうございます。サンホラの曲が二次利用されることなんてあるんですね、全然知りませんでした!