打楽器歴16年の僕が、練習のときに使うグッズ諸々を7個集めてみました!
今回はいつもみたいにちょっと珍しいものを紹介したりする趣旨ではなくて、単純に僕が長く使って気に入っているものについて書いてみます。
吹奏楽部の打楽器の人たちや、アマチュアくらいの各ジャンル奏者の方くらいに参考になると嬉しいです!
それではさっそく。
練習用パッド「Pearl TPX-10N」
まずは自宅用の練習パッドから。
Pearlのメッシュ素材もので、家で練習するときはもうずっとこれを使っている。
メッシュ系は跳ね返りが強すぎるという意見もあるようですが、「まあたしかに」っていう感じです。
でも練習パッドって例えばスネアドラムと比べたらだいたい全部跳ね返りは強いし、そういうものだと思ってみんな使っているでしょう(楽器に近い練習用のものは次に紹介します)。
それよりメッシュパッドが持つ防音性なんかの方がより重要な要素だと考えます。
さらに、スタンドタイプの高さ調節に打面角度、標準のチューニングキーでのヘッドの張り具合まで調節可能なところが素晴らしいです。これはゴムパッドでは実現不可能だもん。
音色が粒立ち良くすごくセンシティブなので、例えば右手と左手の音色の違いなんかがすごくよく分かるのが一番気に入っているところ。まさに基礎練習にはにはもってこいなんです。
トラディショナルグリップでルーディメンツをやるのなんかにも超向いている1品です。音もうるさくないしトントントン…っていう感じで、すごく心地良いですよ。
基礎練習やウォーミングアップ用パッド「Pearl SDN-14N」
これがその楽器本来の感覚に近い練習用パッド。どちからというと跳ね返り方が近いっていうよりかは"叩いたときの吸収のされ方が近い"っていうイメージのほうが合っている気がする。
たいこに張るヘッドと同じものを使用できるので(サイズも同じ14インチ)、楽器である程度使ってだめになったものをそのまま流用とかするとすごいお得な感じ。
「え、そんなヘッドで大丈夫なの?」と思いますよね?
でも実はこのパッド、チューニングキーでヘッドを外すと中は各種素材でいくつかの層構造になっています。この中身を工夫することで表面のヘッドのヘタりはかなりフォローできるし、好みの感触にカスタマイズすることも簡単にできます。
中のスポンジ部分を厚くするとかなり楽器の空洞感に近くなる印象です。音にも深みが出て表面的なうるささもなくなります。入れるものはわりとなんでも大丈夫です。学校とかで使うなら隣のやつからスポンジだけパクっちゃえ(最低
それと、新品を買ったときに付いているヘッドはひどいもんなのでさっさとフリスビーにでもしてしまいましょう。
ドラム椅子「TAMA 1st Chair HT430BC」
楽器を叩くときに何に座るか、というのはとっても重要な問題です。もちろん立奏のケースもあるだろうし基礎練するときなんかは立っていることも多いかもしれないけど(特に学生さん)。
立っているのと座っているのとどっちがいいのか?という議論には本質的になんの意味もないと僕も思っていますが、個人的に言えば「演奏時は座る派」です。
と、言いつつも僕は基礎練をするときも椅子は結構使うのだけど、それをドラムスローン(スツール)で共用している。
この椅子にした理由は色々あるのだけど、ドラムで使うときことを考えている理由が大きいし、けっこう細かい話なのでここでは割愛します。
打楽器奏者にとって椅子は想像以上に大事なパーツなので、いいもので練習するべし。せめて高さの調節くらいはできないと正しい叩き方ができなくなるなど甚大な被害があるのでね!
電子メトロノーム「Dr. Beat DB-30」
打楽器奏者なら必携品です、メトロノーム。死ぬまで付き合おう。
振り子メトロノームとどっちがいいのかっていうのも例によって不毛な議論を呼ぶだけでおよそ意味のない話題です。が、使い分けするべきという意味では、個人で練習するなら電子メトロノームにメリットが多いでしょう。なによりあんなでかいものを持ち歩くのはスマートじゃない。落としたらビコって終わりだし。
電子メトロノームってモノの仕組みとしてはかなり単純なものなので、怪しいもの含め市場に出回っているものの数は本当に多いです。
中でも有名なのはこの「Dr. Beat」というシリーズ(メーカーは「Roland」、その中の「BOSS」ブランド)。もっと大型で高機能なものもあったりする。
電子メトロノームは、数は多いくせに機能はほぼ大差ないので、ボタンだとか音だとかで自分が使いやすいと思うものを選ぶのがいいでしょう。ちなみにこれは変拍子のビートも対応しているから結構高機能な方。
「音」で選ぶというのはなかなかポイントです。お店では聞けないのでYouTubeで調べたりするといいでしょう。音量は大きいに越したことはないし、人によって聞こえやすいピッチ(もしくはパルスの波形)は差異があるのでこの辺でお気に入りが分かれるかも、という感じです。
ちなみに、今の時代ならスマートフォンのメトロノームアプリも実用に値するレベルです。僕も使っているのはこれ(Androidのみ)。
メトロノームのビート
Stonekick無料posted withアプリーチ
特に不都合もないので僕も有料版を買っているくらいだけど、あくまでも一時しのぎくらいに思っておいたほうがいいでしょう。集中して練習するのに画面のON/OFFをしたり、そもそも練習中にスマホを触るのは野暮って感じがします。
チューニングキー「Pearl K-050」
これも打楽器奏者必携アイテム。僕はキーケースにつけていつも持ち歩いています(この商品じゃないけど)。
打楽器奏者であるなら、常に最適な状態が変化するヘッドと付き合っていくためにもチューニングキーは欠かさず持ち歩くべきだというのは自明でしょう。上述の練習パッドなどでも活躍します。
チューニング以外にも、打楽器関係者なら楽器やスタンド類の組み立てにチューニングキーを使うシーンが多いことはよくご存知だと思います。
チューニングキーに関しては僕も特にこだわりがあるわけではなく、小さい頃からずっとこれを見慣れてきているので今回もこれを紹介しています(ちなみにたまたまPearl製品が多いけど別に贔屓ではない)。もちろん他にも腐るほど持っていて、例えば固いものを回すときはYAMAHAのこれがおすすめ。
見たことあるでしょう?T字部分が長いのでかけられる力が増えます。
さらにすごいものも紹介しておきます。
先っぽにこのチューニングキーを取り付けることによってなんとインパクトドライバーで回せるようになりますw
トルク管理できないドライバーで締め付けたらヘッドが割れちゃうので絶対禁止ですよ。
スティック「VIC FIRTH AH5A」
これがなければ演奏できない!
今回の記事の趣旨にはちょとはずれるかも?と思ったので、今回はあくまで「基礎練習用などで常用したいスティック」として紹介してみます。ちなみに今回これをチョイスしているのは完全に僕の好みなので、万人におすすめ!とかそんなもんじゃない。かわいいピンク色があるのですごく気に入って使っている、くらいな感じ。
例えば「基礎練習用には手首を鍛えるために太くて思いスティックを使うべきだ」という考えもありますが、僕は反対です。随分昔は僕もこれをやらされた身ですが、実際に楽器を叩くときに「スティック細すぎね?」って疑問に思ってやめました。ちょっとすみません、長くなりそうなので割愛…。
そんなこんなで、今は標準的な太さ・重さのスティックで比重のバランスが扱いやすいものでこれを選んでいます。バリバリにドラムセットを叩く人なら、スティックは圧倒的に消耗品であるがゆえにもっとも手に入りやすい「5A」なんかに落ち着く人も多いんでしょうけど、そうでもなければやっぱり自分の手に馴染むもので練習するといいと思います。
個人的な意見をひとつだけ言わせていただくなら、初心者さんはチップはなるべく丸に近い形をしたものを選ぶといいでしょう。
極端な卵型や涙型は、打面への入射角度への微妙な差で自分の手や腕へのフィードバックが全く変わってしまうので難易度が高い気がします。もちろん音色も超変わります(というかもともとそういう需要で生まれているケースが多い)。
スティックはどんな小さい楽器屋さんでもたいてい自由に触れるでしょうから、根気よく選んでみると楽しいと思います。こういうところからスキルアップ!
小太鼓100曲集
ちょっとおまけな感じ。
僕が高校生の頃からお世話になっている教則本(っていう範囲に入るかな?)で、「ピアノをやるならハノン」っていうのとかと同じレベルのものだと思っています。
もちろん「ただ100曲目まで譜面がさらえればいい」なんていう使い方をしてはいけません。
毎日の基礎練習の成果として「自分が出せる一番いい音」で、「すべての音に無駄がなく」演奏できるように1曲1曲長い時間をかけて向き合います。
新たな奏法を試す場としても最大限活用できるでしょう。もちろん、練習用パッドでも生の楽器でも大いに利用するべきです。
「個人練習では叩けるのに合奏では叩けなくなってしまう」という悩みを持っている人には特にこういう曲集の練習は大切です。
基礎練習の効果的な仕上げの1品として、譜読みの練習として、ぜひ持っておきましょう。
おわりに
誰でも見たことのあるような地味なものばかりの紹介でしたが、そのものが持つ意味と役割をできるだけ活用できるような考え方をすれば、使う人によってそれが持つメリットは無限に高まるでしょう。
自分に合ったものを見つける過程で必ず勉強があるし、技術の向上も図れます。
マイグッズを揃えてより良い演奏を目指しましょう!