「よく使うものには惜しまずお金をかける」というのがポリシーですが、その筆頭であるはずのマウスは、なぜかこんなものしか使っていませんでした。
Amazonで「マウス」と検索したら十中八九一番上に出てくるであろう、「Qtuo」というブランドの1,000円くらいのマウス。
しかし仕方なく使っていたわけではなくて、これはこれでメリットを感じてすごく気に入っていました。たぶん今までで10個くらい買ってます。笑
詳しくはこちら↓
で。
「クリックが重くて疲れる&腕が痛い」ということがきっかけで、「そろそろマウスにも本格的に投資しよう」と思い立ったんです。
その結果たぶん世界でも最高クラスと言えるLogicoolのハイエンドマウス「MX Master 3」を購入したんですが全然だめだった、というところからこの物語は始まります。
というわけでこの記事は、
- 最終的に落ち着いた「M590GT(静音モデル)」のレビューをゴールに
- マウスは高くても良いものとは限らない
- Logicoolのマウスの選択について
というテーマ、流れで進めていきます。
マウス選びに苦心している方は、ぜひ最後まで僕と一緒に苦しみましょう~(最低
マウスに求めていたのは「実利的な便利さ」だった
僕はPCのインプットデバイスに人三倍くらいこだわりがあります。
- キーボードは15万近く散財するほど悩み続け、今でもノートPCを選ぶ際に多大な苦労をしている
- トラックパッドオタクなので本当はノートPCにしたいが、キーボードのおかげで全然選べない(なのでモジュールで買ってきたタッチパッドをデスクトップ用キーボードにドッキングするDIYを検討中)
こういう中で、僕にとって「マウス」というものの立ち位置はとっても微妙なものでした。「本当は使う気もないんだけど、ないわけにもいかない」みたいな。しかし作業の種類によっては必須になるのも事実です(大量コピペ繰り返しなど)。
ゆえに、僕が今までマウスに対して持っていた考えは以下です。
- 使いたいときにすぐ使いたい、いつでも使えて欲しい
→電源ON/OFFなどの操作を絶対にしたくない - 過剰に便利すぎるものはそのモノ自体への依存を招く(キーボードの件を鑑みてなるべくなんでも使えるような姿勢を保ちたかった)
→機能自体はシンプルでOK。一般的な5ボタンマウスで十分 - 比較的壊れやすい製品なので「消耗品」のイメージがある、持ち運びが嫌なので作業場所につき1つずつ確保したい
→超安くあってほしい
などなど。自分で書いてても「なんて器の小さそうな人間なんだ」という感じがして嫌悪感がしますね(棒)
この他にも、例えば
- 「かざぐるマウス」などのユーティリティソフトがないと死んでしまう病気なので、ホイールの場所は変えたくない、トラックボールなども対象外になる
- かなり小さめのマウスを選ばないと今の運用方法がラクにできない
- 独自ドライバのあるマウスは他のソフト類と競合してうまく動作しない経験が遥か昔にあったので、標準のUSB HIDだけがいい
とか。。
自分のこだわりが強すぎて環境変化させたくないのはもう一種の病気と思いますが、病院があるわけでもないので頑張って希望に適うものを探すしかありませんでした。
それが最初にも紹介した「Qtuo」だったんです。たまたま安かったので買ってみたらピッタリだったというわけ。
だっさいロゴが気になるところですが、上手く消して使ってます。それ以外はよくできた品だと思っていました。
しかし…。
クリックが疲れて腕が痛む→良いマウスで全て解決…?
最近はPCでの作業時間が特に激増しました。
というのも、ブログ運営が楽しすぎてもう家にいる時間のうちお風呂とトイレ以外はずっとなにかしら作業するようになっちゃたんですよね。
しかし前述の通り自宅のPC環境にはマウスしかないので、あまりユーザー想いではないマウスを長く使うと腕が疲れる。いや、疲れるというかもう普通に手も腕も痛い。耐え難いレベルまで行ってしまいました。なるほどこれが世の人が苦しめられるマウス痛というものなのか…。
というわけで、満を持してマウス探しの旅へ。
今まで興味のないデバイスだったのでちゃんと調査をするのは初めてでした。なるほど面白そうだ…、こんなにワクワクするのは久しぶりだな。うん、欲しい。
「まずは高いものから検討する」 |
という無駄なポリシーのおかげで、その興奮は留まることを知らず、
「Darkfield!? サムホイール!? MagSpeed電磁気スクロール!??!!?」
となっていってしまったのです。
めっちゃ悩んで「MX Master 3」を買ってみた→合わない…!!!
というわけで買った。
お値段なんと13,500円。いや、でもこれで最高峰レベル?全然安いな(感覚死亡
これだけで詳しいレビュー記事を1本書く予定だったんですが、それはもうやめます。っていうかもう手元にないです。持ち前のメルカリスキルを使って秒で売りました。しかも損失額450円のみ。お試し代と考えれば儲けものでした。
あとこのマウスの外箱、めっちゃ滑りが良かったです。
うん、超どうでもいいね。
で。
なぜ合わなかったのかと言うと、でかすぎたんです。
話に聞いていた通り、スクロールはそれだけでニヤニヤしながら遊んでしまうほど素晴らしい完成度だし、サムホイールもスルスル動いて便利、見た目の高級感もたまらない…。
でもでかい!!!
マウスが大きいとどうなるかというと、左クリックと右クリックまで指が届かない→クリックに必要な力は増加→重い→疲れるとなるわけです。
いや、というかそもそもデフォルトで届かないのでもう使いにくい、使えないレベルでした。僕の手のサイズはわりと平均的だということも調べた上で購入したものの、見事撃沈しました。
たしかにMX Master 3のレビューでは何回か「大きめです」と見かけたんだけど、やっぱり物欲が働いているときは自分の都合の悪い情報はシャットアウトしちゃうんですね…。久しぶりにこれやっちまいました。
箱から開けて本体を触った瞬間に「うっ…」と確信するほど、このマウスの大きさはとてもじゃないけど常用できないレベルと判断可能でした。それに気付かないフリしてスクロールでずっと遊んでたけど…。
というわけで、失敗。
次に「MX Anywhere 2S」を考えたが泥沼にハマる嫌な予感がした
「一度で成功しないことなんか予想済みだぜ。メルカリでノーダメだし、次行こ次♪」
ってな具合にまたLogicoolのサイトを物色し始めて今度は「MX Anywhere 2S」に目星を付けました。
が、ここでなんとなく嫌な予感を察知しました。
「キーボードのときと同じ轍を踏んではいけない…!」
ということで、結果的にMX Anywhere 2Sの購入は踏みとどまることができました。
以下、なぜMX Anywhere 2Sが候補に上がったのかと、なぜ踏みとどまれたかを簡単にまとめておきます。
MX Anywhere 2Sに惹かれた点
MX Master 3を選んだのは
- 水平スクロールがあった
- 高速スクロールがあった
- クリックの品位が高そう=クリック疲れが軽減されるかも?という期待
という特徴があったからです。そんなの嘘で「とりあえず高いの買え」って思ってた
なので、なるべく同じ特徴を持ちつつも小さいモデルを探したわけです。
そこで見つけたMX Anywhere 2S。なんと「そもそも小さいこと自体が最大の特徴」と言うではありませんか!
しかも
- 水平スクロールがある
- 高速スクロールがある
- クリックの品位が高そう=クリック疲れが軽減されるかも?という期待
というさっきまでの欲しかった特徴も持つ。
さらに…!
- 高速スクロールが、自動切り替えではなく手動切替
(マウスのカスタマイズソフトがあるのでデフォルトで高速スクロールはそこまでなくていいと思っていた。なのでこれは僕にとって朗報でした) - 相変わらず最上級のDarkfieldセンサー搭載
というメリットまである!
「これだ、僕にはこれしかない!」と思って購入ボタンを押しかけたそのとき、気付いた。
MX Anywhere 2Sではだめだ…!と思った点
「より高い精度が必要な場合は、ホイールを押してクリック・トゥ・クリックスクロールに切り替えます。」
待て待て、じゃあホイールクリックをする度に毎回切り替わってしまう謎仕様なのか…?
いや、そもそもその下にある意味不明なボタンはなんだ?まさか…?
そこで勘付き、Amazonレビューで「ミドルクリック」と検索する。
「ホイールクリックでは慣れ親しんだミドルクリックの動作は一切不能で、使うには手前にある別のボタンを押してください」だとー!?
だめだ、これはだめだ。絶対にいけない。
なるべく他のものと動作を変えないようにする趣旨だったのに、こんな万国共通と差異があるものじゃストレスが溜まりまくるに決まっています。
しかも、ホイールより手前にあるということはミドルクリックをする度に人差し指を強く曲げる必要があるわけです。絶対に指や手が痛くなるのが目に見えています。
危ない、一歩間違えればまたメルカリの販売実績が伸びてしまうところだった…
というわけで、無に帰すであろう9,800円の出費は免れたのでありました。
M590GTを買う→大正解だった!!
さて、ここまで来ると
「やっぱりマウスだけは良いものとは出会えない運命なのか…」
と思うようになります。(キーボードのときも同じこと言ってた気がする)
実際はこの他にも色々検討しては「だめか…」ってやっていたんですね。
そのタイミングで一度ほとぼりが冷めて少しの期間が空きましたが、どうしてももうこの安っぽいマウスを使う気にはなれず、最後の力を振り絞ってもう一度Logicoolのサイトを巡回しました(※Logicool以外を検討していない理由は今回の話と関係ないので割愛します)。
そして低価格帯の方に気になるものを発見。
正式名称は「M590 Multi-Device Silent」という、「M585 Multi-Device」のクリック静音モデルでした。
- 水平スクロールあり
- かなり小さい
- 基本的な5ボタン構成(ちゃんとホイールクリックできる!)
しかも、
- 静音マウスということはクリック音が小さい→クリックの負担が軽いのでは?
という今までを上回る期待もありました!
そしてお安い!定価3,600円、Amazonの実売価格3,000円ちょい!
今までで気付いた地雷ポイントも今回は特に見つからなかったため、ついに購入。
じゃん。
箱から出してすぐに触ってみたファーストインプレッションは「当たりだな」でした。
小ささも申し分なく、握ろうがつまもうが今までと同じフィーリングで疲れずに使用できます。
そしてそして、クリックがめちゃめちゃ軽くて静か!!!!!
感動した。
「カチカチ」という音は全くせず、強いて擬音語で言うなら「コトっ」って感じです。しかもコツを掴むとより響かないクリックもできるようになります(なんの訓練
でですよ、もう今までのがなんだったのかっていうくらいクリックが軽くて。もう涙が出てきますよ。なんじゃこれ。
今までなるべくやりたくなかったダブルクリックを積極的にやりたくなっちゃうくらいです。ジーザス。もうこれからクリックの鬼になります。
ちょっとつまらない日記が長めになってしまったので、M590GTのレビューもこのくらいで留めておくこととします。
とにかく、この「M590GT」は僕にとって絶大な信頼を寄せることができる素晴らしい相棒となりました。おすすめ。
まとめ。大事なことは2つ
まとめです。
この記事で言いたいことはこの2つでした。
1.マウスは高ければいいってものではないらしい
今までの買い物は「下から攻める」というのが基本戦略でした。
なるべく失敗したくないので安いものから買って行こう、という消極的な作戦です。
でもこれ、失敗の数が多くなる可能性が高い分、散財量はでかくなりやすい危険を孕んでいます。
ということで、年齢も上がり経済的な制限も緩くなってきた最近は「とりあえず高いものを買う」を基本戦略にしてました。
しかしそれだけではだめだったということです。
「その商品がその人によって良いものか」というのは、当然その人が誰かによって姿かたちを変えるものです。今回は久しぶりのウキウキショッピングだったので、そんなことも分からず盲目的に進めてしまいました。
あとは個人的に無駄なこだわりもあって。
下記は「高いけどいいもの」という趣旨で買ってよかったものをひたすら特集している記事なんですが、マウスだけは冒頭で紹介した安物を紹介するしかなかったのが悩ましい点でした。
「マウスも良いものを買って紹介したい…!」
という要らんブロガー魂のせいもあったというのは否めません。でも結局こうやってブログネタになったんだから結果オーライか!(アホ)
2.Logicoolのマウスの選択は難しい
2つめ。
Logicoolのマウスの選択はとても難しいと感じました。
上記はLogicoolのマウス製品一覧のページですが、これを見ると全部欲しくなるんですよね。笑
今回の記事では書きませんでしたが、実は途中で「MX Vertical」というのもポチりそうになってました。
この見るからに奇形児なこいつも、PVを見たりすると「これめちゃめちゃ良い製品なのでは…?」とIQが3くらいになったりしちゃうんです。
しかし「手が大きめを想定されている」ということを思い出し、我に返りました。
Logicoolはスイスの会社なんですが(社名も本当はLogitech)、当然メインのターゲットは欧米人が想定されているんですよね。
基本的なことですが超重要事項であると今回再認識したというわけでした。
でも製品の性能とクオリティは折り紙付きだと僕は思っているので、総合的にはやっぱりおすすめです。
以上、ここ最近で起こった僕のマウス購入奮闘記でした!
おわりに
久しぶりに「欲しいものが生まれてそれについてワクワクしながら調査→失敗→以下ループ」というイベントを体験しました。いや、実際は体験しかけるところで今回は自己防衛できたので僕としては上々と言えるでしょう。
文中でも書きましたが、人は何かを欲しているとき、それについての良いところしか見えなくなるものです。「恋は盲目」とはよく言ったなあ。
結果的に今回は落ち着けたからよかったですが、特にマウスのように
- 毎日使うもの
- しかもそれが身体へのダメージに直結するもの
の場合は、本当に本当によく考えて買い物をするべきです。
しかも「高ければハズレない」という作戦が使えなかった今回のパターンは、危うくまた散財コースを辿るところでした。
色んな仕様ページを見たり、各ショッピングサイトのクチコミをひたすら検索、ブログでレビューしている人にコメントして質問などなど、今回はできることを結構やったので最終的に良い結果に行きつけたと思います。
買い物は慎重に。(自戒)
ではでは、良いマウスに出会えるまでみなさんも泥沼を楽しんでくださいね~~~
ご精読ありがとうございました。