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【危険サイト注意】ジャストアンサー(JustAnswer)とは:質問は無料じゃない

【詐欺サイト注意】ジャストアンサー(JustAnswer)とは:質問は無料じゃない

先日、母が詐欺まがいな危険サイトの被害に遭いかけました。

サイト(企業)の名前は「ジャストアンサー」。どうやら似たような事例は相次いでいて、かなり悪名高いらしい。

結果的に被害額は 1 円もなかったから良かったものの(母ナイス!)、今回僕は腸が煮えくり返るほどの怒りを覚えました。

みなさんへの注意喚起の意味も込めて、このブログにその体験を残しておきたいと思います。

追記 (2020/5/24) :似たような事例に遭遇された多くの方からたくさんのコメントを頂戴しております。色んな事例報告の場にもなっているのでぜひご覧ください。

追記 (2023/1/8) :本当に数え切れないほど多くのコメントを 3 年以上に渡っていただき続けた中で、実際に中で活動している専門家の方たちからもご意見を頂戴することとなりました。非常に中立的な意見で、かつ読者のみなさんのためにもなる内容だと判断し、以下にまず「解約することは簡単であること」「返金は 30 日以内であればほとんどの場合対応されること」の 2 つを明記しようと思いました。

なのでまずは落ち着いて対処なさってください。いまは怒りや焦りでいっぱいいっぱいだと思いますが、この記事やコメントによる他の方の事例なども参考にしつつ冷静になりましょう。

僕はもうこの出来事から 3 年も経ったのでさすがに溜飲は下がっていますが、読み返すと当時の気持ちを思い出したりはします。なのでみなさんのお気持ちも察しますし、同情します。一緒に色々よくしていきましょう。

追記 (2025/9/13) :引き続き信じられないほどの情報提供などが寄せられています。直近で特に数が多いので、なにかまた猛威を振るっているのではという気がしています…。たいていのみなさんのケースと同じ状況報告が、記事下部にあるコメントの中に既に存在していると思いますので、なるべく新しいものからご確認いただけると参考になるかもしれません。

ジャストアンサーはトライアルで釣って解約させない

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2025/9/13 追記:サイトトップのスクリーンショットを新しいものに更新しました。

これが「ジャストアンサー」というサイト。

オンラインチャットでなんでも質問できて、それ以降も専門家がずっと質問に答えてくれるというサービス。本社はアメリカにあるとのこと。

試しに入力してみると…。

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全くこちらの文章を認識しておらず、どう見ても定型文の返信。まさか専門家じゃないし、そもそも画面の向こうには人間すらいなそうです。もちろんいつアクセスしても名前もアイコンも内容も変わらない。僕がこのサイトを知ってからこの「大村真珠」という名前含めずーっとこのままです(2025/9/13 追記:最近トップ画面のデザインは変わったようです)

そもそもこのイメージキャラクターのおじさんも日系の顔立ちじゃないし(日本向けにこのページが表示されている模様)、リテラシーがある方からすればおかしいと思う箇所がいくつも発見できると思います。既に怪しさ MAX。

しかしそれでも被害は多いのです…。ここについては次で書きます。僕が一番怒りを覚えた部分でもあるので。

で、何度かやり取りをするとこうなる。

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ほう、ここでそのまま答えてくれるわけではないのか。
いいでしょう、「続行」を押す。

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はい。
こういうわけです。

このサイトの全容は「とりあえず今質問したい 1 件は 500 円を払えばすぐ答えるよ」ということにするけど、実際は「毎月 3,800 円(ないしは 4,290 円など)の課金も契約させて、解約できないようにする」というものらしいです。

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一応それなりに目立つところに書いてあるけど、以前はこの表記すらなかったらしい。

しかし僕の母は「クレジットカードを入力した直後にサイト内の全操作が不能になり、問い合わせもなにもできなくなった」らしく、僕も最初ここだけを連絡されたので最悪クレカのスキミング→多額の不正請求という流れも想像してしまいました。

今回の件の概要(料金の強制契約の恐れ +α)

みなさんからしたら単なる世間話程度かもしれませんが、必ず同じようなケースがあるだろうと確信しているので、細かいですが経緯を全部書いてみます。興味ない方は読み飛ばしてください。

 

僕の母は一人暮らしです。

そうなると当然、電気製品の扱いは大変。僕も頻繁に困っていることはないか聞いたりしていますが、気を遣ってあまり言ってこないことも多い。

今回の件の前日、「パソコンからテレビに繋いでいたら音が出なくなった」とヘルプ要請がありました。僕はというと連絡を受けたのが運悪く忘年会の一次会と二次会のちょうど間で、「あとで返事する」としてそのときは中身について考えもしませんでした。怒りのうちの何割かはこのときの自分にもある。

かなり飲んだ翌日。
「たぶん音声の出力先が HDMI になっていないんだろうな」と考え、その旨を連絡しました。そしたら「詐欺に遭ったかもしれない」となり、ジャストアンサーの件を話されました。

「僕があのときすぐに返事をしていたら」と思う気持ちがあったのはもちろんなんですが、それよりなにより、人が困っているところに付け込んで悪事を働こうとするその姿勢が憎くて憎くて仕方ありませんでした。

今まで「そんなのに引っかかるやつがアホだ」などと思っていたわけですが、自分が気にかける人がその被害に遭って悲しみに暮れているのを目の当たりにすると、とてもじゃないけどそんなことは思えませんでした。皮肉ですよね。自分の一貫性のなさにも苛立ちがある。

幸いすぐにクレジットカードを止めたらしいし、仮に止めるまでのその僅かな数分間に高額な不正請求があったとしてもそれはクレジットカード会社が補償してくれるはずなので絶対大丈夫だよと強く伝えました。

というわけで、今回の一件は以下のような感じだった。

  • トライアルの 500 円はたぶん返ってこない(ここは同意の上という名目なのでまあ仕方ない)
  • サブスク契約の 3,800 円も契約させられている可能性が強いが、カードは止めたので大丈夫
  • クレジットカード番号以外の情報は一切入力していない(ここが意外でしたが、入力していなくて本当に良かった)
  • 止めるまでの数分間にスキミングなどもっと大きな犯罪被害に遭っている可能性は残っている

で、結論から言えば、冒頭でも言ったように被害額は 0 円でした。クレジットカード会社にも請求の履歴はないし、500 円すら支払われていなかったとのこと(請求の痕跡はあったらしい)。

それと、あとで気付いて不安に思ったのが「クレジットカード番号を入力しているときに通信が傍受されていなかったか」ということ。

というわけで実際に僕もそのページまで行ってみたけど、

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よかった、通信の暗号化はされていたみたいです。これは「このサイトと通信する際に情報が秘匿化されている」ことを示しているので、今回これ以上の問題が出ることはないのは間違いなさそうです。

心理的なダメージは母に残ってしまったものの、実利的な被害がなかったのはやっぱり一安心という感じでした。

ジャストアンサーがいかに極悪か:評判の偽装?

このあと少しジャストアンサーについて調べてみました。

まあググれば分かるんだけど、リスティング()以外で公式サイトはヒットしないし、「詐欺」だの「怪しい」だの不穏なワードしか見えない。

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※リスティング:Googleなどの検索結果の最上部に表示されるようにお金を払うこと。つまり広告費として自サイトに流入を促せる。今回だと一番上にある「ジャストアンサー公式」がそれに該当している。

もう明らかに同様の事例が頻発していそう。

しかも消費者生活センターの人たちもよく知っていて、なんならクレジットカード会社のコールセンターのお姉さんにすら知られているという有名っぷりだったそうです。ちなみにアメリカの本社がクレカ(のたぶん国際ブランド)と提携しているせいで契約を切れないんだと。

一番怒りが湧いたのは、「Microsoft サポート」や「wuinfo@microsoft.com」のような本当に困ったときに検索するときのワードでリスティング出稿しているということ。

つまりですね、

  1. しっかりと大手メーカーの公式のサポートを受けたい
  2. サポートのメールアドレスや URL だと思ってアドレスバーや検索ワード欄に入力する
  3. その検索結果ページの一番上に「公式サイトだと思わせるように」表示させる

というように、安心を狙うユーザーさんたちをわざわざ狙い撃ちしてるんですよ。どうやって生きてきたらこんな非道なことを思いつくんでしょうか。

母も「SHARP だかなんかのサイトから行ったから安心してしまった」と言っていて、真偽は分からないけどいろいろなところに広告を貼ったりしているのだと思われる。本当にやめてくれ。

極めつけは Wikipedia。

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天下の中立マスター Wikipedia が、ジャストアンサーについての日本語記事はこの有様。語調といい内容といい明らかに恣意的すぎます。わざわざ内部の人間がこの記事を編集しているであろうことは容易に想像がつきますね。

焦っているときほど知りもしないサービスを使うのはやめるべき

みなさんから頂いたたくさんのコメント含め、今回強く思ったことが1つあります。

「普段リテラシーがある方でも、焦っているときはやっぱり冷静な判断ができなくなってしまう」

ということ。
そのまんまなんですけど、本当にそうなんですよね。

僕も甘かったと感じました。

緊急性や困っているシーンにつけ込むようなパターンが本当に多いと身を持って知ったわけです。だから今回の怒りも大きい。

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僕のブログを普段から読んでくださる方なら(今回この記事をお読みの方はほぼはじめましてだと思いますけど)、この画面を一瞬見ただけで香り立つその怪しさに気付けると思います。その他にも、検索でヒットしない感じやアドレスバーの URL など、いろいろな点が目に付きます。もう速攻でページを閉じますよね。

でもこれが急いでいるとき検索して一番上に出てきたらどうでしょう?クリックしちゃいますよね。

それとは別に、「普段の落ち着いているときでもこういうサイトが怪しいと分かるか」という感覚はやはり多くの人に伝わっているわけではなさそうです(これは仕方のないことですし、もしそうだと感じてもご自分を責める必要はありません)。

というわけでこれをなんとかしたいなと思い、別の記事にまとめてみました。よければご一緒にどうぞ。

…って考えるとですよ、ある困りごとに対してサイトやサービスを限定せずにとにかく訪問して調べるのってとても危険なんじゃないかと、僕も今回初めて気付きました。

僕だって自分や他者の健康に関わるような一刻を争うシーンに遭遇したら、状況をよく把握できないまま知らないサイトを利用してしまうと思います。みなさんときっと同じです…。

だからこそ、今回の件は「他人事じゃないな」と身を引き締める思いでした。

おわりに

しかしみなさん、今回の件は「一応最初の 500 円は同意の上だし、以降の数千円のサブスク契約も(今は)明記がある」ので、確認不足と思われてしまった場合はこちらにも非があることになってしまうので十分に気をつけてくださいね。

ただし記事下部にあるみなさんからの大量のご報告を拝見する限り、「正式に申し出られた解約申請にはそれなりにちゃんと対応している」ようです。

他の方の事例などもご覧になりつつ、まずは落ち着いて手順を踏んでみてください。

もちろんそれでも、解約の申し出に応えないとかそもそも解約申請が見つからない(2021/8/26 追記:現在はそうではないようです)とか問題は山ほどあるわけなんですけど。

ネットでの被害報告も、意外と

  • そもそもサブスク契約に気付いていなかった
  • 最初の回答はちゃんともらった(質はともかく)
  • 返金したい旨を頑張って伝えたら一応対応してくれた

など書かれているものがあり、それなりに 10:0 じゃないケースもありそうです。

ただし母の今回の件は、原因は不明だけど「クレカ番号入力直後に操作不能になった」などかなりの異常が見えたので、イレギュラーもあるかもです(逆にこれがなかったら疑ってなかったかもと思うとゾッとする…)。

単なる 1 件の記録でしたが、氷山の一角に過ぎないです。
みなさんも、他人事と思わず本当に気を付けてくださいね。

おそらくこの記事を読んでくださっている方自身は大丈夫なはずなので、ぜひご自分の周りの方に気を配ってあげてください。僕らにできることはきっとあるはずです。

お読みいただきありがとうございました。
下記にたくさんのコメントも頂戴しておりますので、ぜひそちらもどうぞ。コメント入力欄は一番下にあります!

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