ポケGOの前にGoogleローカルガイドを楽しもう!
というわけで(?)、今回は「誰でも無料プレイ可能&常に大型アップデートしまくり、さらには現実世界で魅力的な特典まで受け取れる位置ゲー」の知られざるヒミツに迫りましょう。
やることは簡単。
Googleマップのアプリを使って、あなたがこれまでに訪れた様々な場所についての情報を色んな形で投稿していくだけ!
なんのインセンティブもない(※)のに投稿を続けちゃうのって本当にGoogleマップだけで、あの手この手でこちらの頑張りを可視化&褒めてくれるの、なんてサービスのつくりが上手いんだろうとずっと思ってる。すき。
— みるみ (@milmemo_net) November 22, 2022
※いくつか実益のあるご褒美はあるけどそれを目標にしてる人はほとんどいない感 pic.twitter.com/6TAwmI6YJ6
今回は「Googleローカルガイドの概要や面白さなど」についてまとめていきますよ~
僕は現在ローカルガイドレベル7。これはけっこう上な方で、居住市の上位1%に入っている模様です。レベルについては後述!
Googleローカルガイドとは?ざっくり概要紹介
行く予定のレストランなどについてGoogleマップで調べてみると、写真とかクチコミが出てきますよね。
これらは全て利用ユーザーが投稿したコンテンツで、まさにGoogleローカルガイドの活動の主といっていいです。
Googleが提供するあらゆるサービスはもはや生活インフラと言っていいレベルにありますが、その1つであるGoogleマップに「ユーザー評価」というプロセスを取り入れたとても画期的なシステムです。
ある特定のジャンルやカテゴリに絞ったユーザー投稿型クチコミサービスというのは数あれど、それを同じプラットフォーム上で全ての施設において利用できるというのが最大の特徴であり、また面白いところ。
現在地、訪問履歴、検索履歴、スケジュール、メール…。個人が持つほぼ全ての情報にアクセスできるGoogleだからこそ提供し得るサービスです。せっかくなので僕らも楽しみましょう~!
面白くない話ですが、検索エンジンに対してSEOという業界があるように、Googleマップのクチコミでもブラックな手法で恣意的に施設の評価を上げ下げする輩がいます。
僕の体感ではまだ全然一般では困らないレベルに思えますが、話題になったお店や病院などは注意して確認するようにしましょう。タイミングが良いとWikipedia戦争みたいのがリアルタイムで見られますw
ローカルガイドの主な仕組み:投稿、ポイント、レベル、バッジ
Googleローカルガイドの基本的な仕組みを説明します。
普段のこのブログだったら書かないような章に思えますが、今回はなぜ取り上げるかというと、身近にあるアプリ(サービス)のはずなのになぜか分かりやすい説明が全然されていない&知られていないからなんですな。
スマホを持っていてGoogleマップが入っていない人って相当珍しいと思いますが(iPhoneならいるかな?)、クチコミを投稿したことがないなんてのはもちろん、そんな機能が備わっていることすら知らない方も多いんじゃないかと思います。
ちょっと疑問なんですが、ほぼ標準設定でGoogleマップのアプリは皆さんのスマホに通知を寄越します?「評価して」みたいな。なら知っている人は多いかも…。
というわけで今回は
- クチコミなどコンテンツの投稿
- ポイントシステム
- レベルの概念
- バッジの概念
の4つを説明してみます。
おカタめな説明をご希望の方はGoogleの公式ヘルプをどうぞ。
1.訪問した場所に「投稿」する
Googleアカウントでログインしている端末の場所に応じて「◯◯はどう?」とか「この前行った△△はどうだった?」とか色々言ってくるので、Googleマップアプリを使って様々なコンテンツを投稿することになります。
暇なときは自分からひたすら投稿しまくってもOK。
もちろん、過去に訪問した場所を1つずつ追っていって好きなポイントに投稿することも可能です。
これ全然知られていない有益情報ですが、Googleマップには「タイムライン」というサービスがあって、設定さえ済ませておけばこれまで辿った自分の行動経路が世界レベルで全て見られます。
たまーに見返して旅行を振り返ったり、「あいつと会ったのはいつだっけなー?」なんてときに役に立ったり。個人的には設定をONにしておくのをおすすめ。
設定方法はこちらなど。アカウント・端末・アプリなど、Google関係は幾重にも設定が必要なケースが多いのでご注意を。
投稿の種類は11個あり、それぞれ下記のようになっています。
クチコミ | その場所に対する感想を文章で書く。200文字以上かどうかでポイントが変わる(後述)。 |
評価 | 5段階評価として★で回答。スマホの通知に対して息をするように答えていく。 |
写真 | 撮影した写真を投稿する。枚数に制限もない上ポイントもおいしいので積極的に上げたい。「タグ付け」も忘れないように(後述)。 |
動画 | 動画もアップロードできる。まだまだマップ上にも少ないが、その場所を調査しているユーザーへのリーチ率はかなり高い。社会的なモラルには注意。 |
回答 | 無数の質問文(自動生成)みたいのが表示されるので、ひたすらボタンを押しまくる。息をすることもなく答えていく。 |
編集 | 施設のメタデータ(営業時間とか住所とかそういうの)に対する修正リクエストのこと。僕ら含む他のローカルガイドで精査するんだけど、正しい情報が蹴られたりすることがあるので闇。 |
場所を追加 | 今まで存在しなかった施設や建物などを新たにGoogleマップに追加するためのリクエスト。見つけるのはかなりハードルが高い。 |
追加した道 | 新しい道路を追加する。そもそも現在のGoogleマップは「端末が通った場所を自動で道路として作成する」仕様になっているので、これが実現できる可能性は限りなく低い。僕も唯一未経験。 |
確認した情報 | 「編集」で他のローカルガイドが起票したリクエストに対して僕らがチェックするというもの(「場所を追加」も含む?)。適当なことをやっているとなんらかのペナルティはあると思う。 |
Q&A | クチコミを投稿したり場所に対して他のユーザーから質問などがあると通知されるようになる。それに対して回答するというもの。回答に対しての評価でいいねやベストアンサーなどももらえる(ポイントは関係なし)。 |
リストの作成 | 場所のプレイリストみたいなものを作り、「個人的おすすめスポット!」のような提案ができる。 |
基本的には
- クチコミ
- 写真
がメインになるでしょう!
次に続く。
2.投稿に応じた「ポイント」のシステム
お察しの通り、さっきの投稿の種類によって「ポイント」が得られるというわけです。
それぞれの投稿に対して決まったポイント数があるのはもちろん、それらにさらにアクションを追加することでボーナスポイントをもらえたりします。
一覧はこんな感じ。
対象 | ポイント数 |
---|---|
クチコミ | 1 件につき 10 ポイント |
200 文字を超えるクチコミ | 1 件につき 10 ボーナス ポイント |
評価 | 1 件につき 1 ポイント |
写真 | 1 枚につき 5 ポイント |
写真のタグ | 1 件につき 3 ポイント |
動画 | 1 本につき 7 ポイント |
質問への回答 | 1 件につき 1 ポイント |
Q&A への返信 | 1 件につき 3 ポイント |
編集 | 1 件につき 5 ポイント |
場所の追加 | 1 か所につき 15 ポイント |
道路の追加 | 1 か所につき 15 ポイント |
情報の確認 | 1 件につき 1 ポイント |
有効なリストの公開 | 1 件につき 10 ポイント |
説明(リスト内) | 1 件につき 5 ポイント |
ポイントは
- 200文字を超えるクチコミ
- 写真のタグ
- 動画
の3つだと思います。
数も取りやすいクチコミ1つずつに対して10ポイントをいただけるという点で「投稿するなら200文字以上書いた方がいい」というのがまず1つめ。
2つめの「写真のタグ」とは「カツ丼」に対して「これはカツ丼です」と説明するためのもの。これで写真の5ポイントに対して3ポイント手に入るのでコスパがよろしい。
また、料理の写真だけではなく「メニュー」の写真を投稿するのもとても大事。行く前に実際のお店のメニューが見られたら嬉しいですよね( の画像にも「メニューを確認」という部分があるの分かります?ここでも使われます)。
こういうプチノウハウとかは需要があったらまた別でまとめてみます~
3つめ、「動画」。そのまんまですが、意外にもまだ動画コンテンツはGoogleマップ上では少なめ。そこまで撮るのは大変じゃないのに7ポイントなので積極的に狙いたいところです。ただし外界で動画撮影を行う際は十分お気をつけて。
何を言われる時代か分かったもんじゃないので…。
その他
- 場所の追加
- 道路の追加
のポイントが最高ランクですが、この2つは狙って増やすのは理論上無理に近いので「できたらラッキー」くらいに思った方がいいです。
「場所の追加」はアンテナを張っていればそこそこできそうな気もするけど、「道路の追加」はさっきの表にも書いたように「基本的に道路は自動生成されてしまう」ので超ムズイと思います…。
3.ポイントに応じた「レベル」の概念
ポイントが上がるとレベルが上がります。RPGだ。
この「レベル」というのが想像以上に鬼畜設定で、
こうなっているんですけど、数字に注目してみてください。
レベル6くらいから「上がり幅の桁間違えてんじゃないか」レベルで最大値が増えていくんですよww
レベル7→8が急激に上がるのでたぶんレベル7で止まっている人が割合的には一番多いと思います。僕もそう。
しかもその上は50,000てwww
さらにレベル10となると、実際のGoogleマップ上では確認できたことがありません。ローカルガイドコミュニティから逆引きで探せばすげぇのがゴロゴロしてますけど。
彼らはもはやこれが仕事というかアイデンティティみたいになっているようなレベルでしょう。食レポとかライターとかで食べていけるような感じなんでしょうね。
で、このレベルを上げるのも楽しいわけなんですが、なかなか上がらないので…。
4.「バッジ」の概念とそれぞれの達成方法について
「バッジ」集めを楽しみます。
ニコニコとかnoteのアレとおんなじ感じですね。
バッジは下記の5種類あり、それぞれに3段階のレベルが存在しています。
- 写真
- クチコミ
- 情報確認
- 開拓(新規追加系)
- ディレクター(動画アップロード)
バッジの説明は公式ヘルプもやる気がないようなのでちゃんとまとめてみます。
下記表に書かれているそれぞれの条件を全て満たすことで「ビギナー」→「エキスパート」→「マスター」へと昇格していけます。
※ちょっと小さくまとめました。読まなくていいです。
ビギナー | エキスパート | マスター | |
写真 | ・写真を追加した場所:3ヶ所 | ・追加した写真:100枚 ・写真を追加した場所:25ヶ所 ・写真の表示回数:100,000回 |
・追加した写真:1,000枚 ・写真を追加した場所:100ヶ所 ・写真の表示回数:1,000,000回 |
クチコミ | ・クチコミを投稿した場所:3ヶ所 | ・クチコミを投稿した場所:25ヶ所 ・200文字を超えるクチコミの投稿:5件 ・クチコミに5件のいいねを獲得 |
・クチコミを投稿した場所:100ヶ所 ・200文字を超えるクチコミの投稿:50件 ・クチコミに50件のいいねを獲得 |
情報確認 | ・提案した承認済み編集:3件 ・確認した編集:3件 ・回答を選択した質問:25ヶ所 |
・提案した承認済み編集:25件 ・確認した編集:25件 ・回答を選択した質問:250ヶ所 |
・提案した承認済み編集:100件 ・確認した編集:100件 ・回答を選択した質問:1,000ヶ所 |
開拓 (新規追加系) |
・最初の写真を追加した場所:1ヶ所 ・最初のクチコミを投稿した場所:1ヶ所 ・追加した承認済みの場所:1ヶ所 |
・最初の写真を追加した場所:10ヶ所 ・最初のクチコミを投稿した場所:10ヶ所 ・追加した承認済みの場所:10ヶ所 |
・最初の写真を追加した場所:50ヶ所 ・最初のクチコミを投稿した場所:50ヶ所 ・追加した承認済みの場所:50ヶ所 |
ディレクター (動画アップロード) |
・動画を追加した場所:3ヶ所 | ・100件の動画を追加 ・動画を追加した場所:25ヶ所 ・100,00回を超える動画視聴回数を獲得 |
・1,000件の動画を追加 ・動画を追加した場所:100ヶ所 ・1,000,000回を超える動画視聴回数を獲得 |
バッジの確認方法は、
さっきのこの画面からそれぞれのバッジをタップすればOK。
ここで次ランクのための達成条件を確認することができます。UIとしてはだいぶ分かりにくいけど、なんか妙に隠されている感があってワクワクするのだ。
また、
ここをタップするとこのバッジでの全ての条件を確認することができます。
さっきの表はこれを全て確認して作成しました。なぜか公式ガイドには情報がないんだよな…。
で、僕は今エキスパートが2つとビギナーが3つ。
よく見てるとあと200文字以上のクチコミを23個書くだけで初のマスター獲得っぽいですね。でもこれ意外と気合い必要なんだよな…。(ブログは苦なく書けるのにね笑)
ちなみにPCからだとバッジの確認ができる場所がどこにもない気がする…ぞ?
バッジはレベルと違って集めたからって特に何もないと思いますが(たぶん)、まあゲームってのはそうやって楽しむもんでしょう。これは実際楽しいし。
ローカルガイドのレベルに応じた「特典」がある
で、「なんでそんなに頑張ってレベルを上げるの?」って話ですが、特に理由はないです。
「楽しいからやる!」
というだけ!
と伝えたかったのが今回ですが…、一応ちゃんとした「特典」もあるのでご紹介しておきます。
あらかじめ残念なことを言っておくと、昔に比べて特典はかなり弱体化しました。それでも十分利益(と情報)が得られるからこうなったんでしょうね。
たぶん現状で確認されているのは以下の4つくらいなはず(公式の記述はない)。
Googleサービスの早期利用権
Googleの色んなサービスが新しくリリースされる前に早く使えるというもの。何が嬉しいの?
Google Oneの容量アップ
あまり知られていないと思いますが、Googleドライブではなくて有料版のオンラインストレージサービスとして「Google One」というものがあります。
スマホのバックアップ、1アカウントで多数の共有、専任のサポートなどが差別化要因の様子。何が嬉しいの?
各種割り引きクレジット
完全にGoogleの気まぐれの気がしますが、たまーにPlayストアなどで使える割引クーポンやGoogle製品の割引購入券などがもらえます。
このタイミングでこういうお誘いはズルいですよ〜
— みるみ (@milmemo_net) October 26, 2020
今回は我慢しますけど〜
(これ実質ローカルガイドの特典の中で最も現実的かつ嬉しいものなのに今回はiPhone狙いなのでほんとにタイミング悪い) pic.twitter.com/01c3RpXg2p
↑7,500円OFFはだいぶ実利的なメリットとしてでかいですよね。
また、Google Oneの利用券自体にも似たような割り引きサービスなどが同梱されています。
「コネクトライブ」でアメリカ旅行の全費用タダ
これはヤバい。
アメリカで開催される世界中のローカルガイドが一同に会するイベント的なものに参加できる権利が与えられるんですが(レベル5以上&審査あり)、これに伴う全ての交通費、旅費、食費などがGoogle持ちという神待遇です。
過去3度招待を受けていて、初めて連絡が来たときは飛び上がって「ヒャッホーウ!!!」と言ったものですが、その次の文面を見て撃沈します。
「条件:英語に堪能であること」
生まれて初めて英語を本気で習得しておくべきだったと痛感した。
おわりに:個人的に思っていること
このブログでも何回か言及していますが、「Googleは情報を集めることによって広告で儲ける企業」です。ではまずユーザー自体が欲しい、もしくは提供できるだけの最大級の情報自体が欲しい、となります。
んで、その情報の収集すらもユーザーにやらせるわけですよね。これが大変上手い企業です、Googleは。
Googleマップはその最たる例ですが、最も重要な要素である「地図」はさっきも言ったように「もう放っておけば勝手に更新してくれる仕組み」が出来上がっているので、あとはメタ情報とかさえちゃんとしていれば品質は問題ないということになります(実際ひどいものがあるのは置いといて)。
そこを解決するためにあるのがGoogleローカルガイドかな?と思うんですが、なぜかその報酬が全然魅力的じゃないんですよねww
これはなんでなんだろうというのをずっと考えているものの、答えが出せない。まあそんなことをしなくても十分にコミュニティとして成り立っているのでわざわざ手を入れる必要はないんだろうけど、天下のGoogleにしてはなんだかやることの規模が小さいなーなど。
僕は文章を書くのが好きだし、真面目に書いたクチコミに「役に立った」がいっぱい付くと純粋にめっちゃ嬉しいです。たまにクソふざけたコメントすることもあるけどな!!!
みなさんも、これからはどこかへ行ったときにちょっとだけGoogleマップのことを思い出してみてください。おでかけがちょっぴり楽しくなるかも…!
(そもそも出かけることができない今日このごろでした)
この記事へのコメント
みるみさん、楽しく読ませてもらいました。
前にGoogleマップから「評価しろ...評価しろ...評価しろ...」としつこく言われて、通知を切ったら黙った
という経験があったので、口コミには嫌悪感があったんですが、少し気持ちが変わりました。というか、したくなりました。します。
田舎に住んでいる私はグーグルでも知らない道や場所をまあまあ知ってるので、そーゆーのがあるって知ったときは「オイシスギル。。。ヤロウ。。」と思いましたが、アメリカ旅行はオイシスギルとかの次元じゃないですね。(まあ、英語が堪能かと言われれば怪しいですが)
Google Oneが試せるのもいいなーと思ったので、さっそくレビューしに行きます。
名前は気にしないでください。
こんにちは。
たしかに多くの人からすると「評価しろ」ばっかりで嫌な印象を持っている方も多いのかもしれませんね。通知を切っている人も多そうです。
でも実際、初めてのお店に行ったりしたときにメニューの写真とか投稿されてたりするとすごく役に立ちますよね?あれを自分がやってやる!と思えると結構アップロードしちゃいますよ笑
一緒にローカルガイドしていきましょう~