建設的な議論をしたいときに僕が気をつけているたった5つのこと

建設的な議論をしたいときに僕が気をつけているたった5つのこと
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オンラインでの会議、つまり電話する機会がめっぽう増えてきたこともあり、これまで無意識に心がけていたことが自分の中でも明文化されてきたのでまとめてみます。

お題は「まともな議論をしたいときにどうするべきか」もとい、「わけわからんことばっかり言ってる相手をひねり潰すためにはどうするべきか」です。

追記 (2021/4/2) :「わけわからんことばっかり言ってる相手をひねり潰すためだけ」の記事も書きました。

ネット上で暇つぶししたい方もぜひどうぞ。

1.相手の話を遮らない

もうこれ。絶対これ。

逆の立場になってみれば一瞬で理解できることですが、たとえどんな相手とどんな会話をしているときであろうと、自分が話し終わっていないのに発言をかぶせられたときのストレスは尋常ではないです。

絶対にやってはいけません。

これをやってしまった時点で相手の心理状態は「内容の中身について議論する」ことから「今のその話し合いに対する感情」にフォーカスが移っていってしまいます。たぶん心理学的な専門用語で「◯◯法則」的なのがあるレベルだと思うんですけど、これはめちゃ実感しているので絶対にそうだと思う。

確実に相手が話し終えたのを確認し、食って掛かるような発言にならないよう十分注意して話し始めます。

これだけで相手は「自分の話をちゃんと聞いてくれている」と無意識に感じるようになり、その後の議論クオリティが飛躍的に上がります。これは本記事で以降ずっと大切になる概念です。

ただしこれは顔の見えない電話環境だと途端に難易度が上がるので、最悪「しばらく相手は話す気はなさそう」でなくとも「文の終わり(句点[。])」を聞いたら発言を開始するのはありでしょう。

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そしてこれは「相手が常識的におかしい意味不明なヤツ」だったとしても守らねばなりません。

意味不明なことを言うヤツはだいたい頭がちゃんと回っていないので、自分が言いたいことをある程度の量言い終わったあとは弾切れになってしばらく静かになります。ところがそれに対する反論のような発言をしてしまうと「さらにそれに対する反論」という新たな弾薬を用意させてしまうことになるので、より注意するのがベター。

こうすることで、まず相手がゆったりと議論に向き合える環境を作るのが第一段階。

2.まず肯定する

相手が話し終えたのを確認したら、まず「うん、そうだね。」と言います。

もちろんここのセリフ自体は色んなバリエーションがあるべきですが、とりあえず「そうだね」と言っとけばなんとかなります。

「否定から入るな」はよく言われますけど、肯定から入れるならなお良いに決まってます。

せっかく自分が話し終わってからかぶらないように話し出してくれた相手の一言目が「でも」だったらちょっとカチンと来ません?

まず相手に寄り添う。コミュニケーションの鉄則とも言えるでしょう。

ほとんどの会話では

  • でも
  • しかし
  • だけど

などのダイレクトな否定系接続詞を文頭に置かなくても自分の言いたいことは伝えられるはずです。

が、どうしても相手の言ったことと180度逆のことをしゃべりたいときは、「うん、そうだね」のあとに「たしかに、~~だよね」とさらに相手を肯定する文節を繋ぐのがおすすめです。

これによって、

  1. 相手が「肯定された」と感じる意識をより強められる
  2. 「でも」の登場が遅れることで否定された感覚が薄れる

という2つの大きな効果があるからです。

この間に、相手の頭の中では「こちらの意見を聞くための十分な準備」が行われます。そのタイミングを見計らってから自分の意見を話し始めると驚くほど話が通じるようになるんですよ。これホント差があるのでぜひやってみてほしい。

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特にこの「相手がこちらの意見を聞く段階になったか」のタイミングを見計らうのは感覚的なもの含め入念な訓練が必要かもしれません。

そのためとも言えますが、少し古いけど僕が人とのコミュニケーションを考え始めるに至った原点となる著書を紹介しておきます。

ひょっとしたら今はもっと良い本があるのかもしれないけど、これは僕の土台になった本なのでぜひおすすめしたいです。応用幅ハンパないのでぜひどうぞ。

3.相手の名前を積極的に文章に含める

心理学的な本やさっきのも含め色々読んできていますが、これが書いてあったものはないかなーと思います。いわゆる僕オリジナル的なやつかもです(知らないだけであるとは思う!)。

「人混みの中でも自分の名前がどこかで発話されると異常に聞き取れた」という経験、ありますよね?

人間は自分の名前に対する感度が尋常ではないほど高いです。意識せずとも反応してしまうんですね。「カクテルパーティー効果」と言ったりも。

これを取り入れます。

Conversation_two-mans

相手(佐藤さん):「この間久しぶりに食べに行って改めて思ったんだけどさ、一番美味しいハンバーガー屋ってやっぱロッテリアだよね。」

自分:「うんうん、分かるそれ。俺もこの前食べたときロッテリアってこんな美味かったんだ!って思ったもん。佐藤さんの意見はめちゃ共感できる。でもやっぱり一番はマックかな、これはもう不動の1位でしょ!」

少ないスペースで例を作ろうと思うとどうしても内容が浅くなってしまうのでだいぶ微妙なんですけど、イメージはこんな感じ。

名前を呼ばれた相手は「あ、ちゃんと自分を認識して話を聞いてくれているんだ」とすげぇ感じるわけですよ。

そのあとで自分の意見をさらっと(でもしっかり)伝えると、相手は「なるほどな~たしかにそうかも!」などと思うわけです。ちょろいですね。

4.「あなたと私の意見をどちらも取り入れると~」と言いつつ自分の意見にする

自分の意見に寄せたい議論のときは「じゃあ君と僕の意見を合わせてハイブリッドな感じにしよう!」と言いつつ、実はほぼ自分の意見しか入っていないという展開を狙います。

要は「あなたの意見はちゃんと汲んでいるんだよ」という雰囲気をめっちゃ出しておくと「じゃあそれでいこう!」となりやすいというわけです。これは悪じゃない、テクニックだぞ。

どういうことなのかこれも例を作ってみましょう。

…と言いたいので色々考えたんですが、輪をかけて微妙な例しか思いつけなかったので書くのやめました。なのでやはりこれもフィーリングだけ感じてもらえれば幸いです。

コツは「意見の複合をするときに相手の意見を前に持ってくる」ことです。こうすると「自分の意見が優先されている」という印象付けをより強くすることができます。

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少し偉そうな発言内容になってしまう性質上「相手の立場が自分と対等じゃないと使いづらい」という欠点はありますが、なかなかに汎用性が高いテクニックです。

そもそも「君の意見をちゃんと取り入れる気があるんだよ」という意思表示はどう考えてもプラスの効果しかありません。実際の結論が望んだ通りにならなくとも、こういったテクニックは多用していきたいところ。

5.結論を念押さない

最後はダメ押しです。…じゃないじゃない、ダメ押しは絶対ダメ、です。ややこしいな。

その議論が

  • どういう場所や環境で
  • どんな立場の相手と
  • どういう目的のために

行われているかによるんですが、「とりあえずの意思統一ができればいい」程度で自分の意見を通したいとき、「じゃあ◯◯で決まりね、いいですか?」と押すのは悪手です。

せっかく良い調子で進んできていた議論が、この一言によって「あ、今俺が主張していた意見と違うものに決まろうとしているのか」と再認識させてしまうからです。

ただし今みなさんが気付いた通り、会議によっては明確な結論が必要なことも多いです。というか仕事が絡むときはほとんどそうかもしれない。

なのでこの5つめの内容は使いどきが難しく、状況によって全く役に立たないこともあるのが難点です。しかし、ある程度考え方の基軸を持っておくと色んなパターンに対応できます。

そのための指標になるのが以下の図。

aite-vs-jibun-parameter

これは「相手がこちらの意見に折れるまでのメーター」だと思ってください。赤い縦線が右端まで行った時点でこちらの勝ちです。

会議の結論段階に終着したとき、この縦線がどの程度攻めているかで判断するということです。

ただしこれは相手によって「結論を念押ししてもいいか」のしきい値がかなり変わるので注意してください。

  • もう戦意喪失している
  • もともと押しに弱い人

などだったら50%程度のラインで「じゃあこれで決まりね」と言ってもいいかもしれませんが、

  • 少しでもハッキリしない点があると納得できない人
  • 他人の発言内容によって「( ゚д゚)ハッ!」となりやすい人(=結論を促した結果別のことが気になってしまうとか)

などは注意が必要です。この場合、90%近くまで攻めきれていない場合はあまりトドメに向かわない方がいいです。なんとなくふわっとした状態でとりあえずその場を丸め、その後の戦略を別で検討するのがいいかもしれません。

場所が会社なら、まわりの人間を味方につけるのも手です。

その会議が「なんとなく◯◯に決まった」状態で終了した場合、その場にいた人間は皆「結果は◯◯で決まった」と思い込んでいるしそれが共有されていると認識しているので空気を味方にしやすいです。

あとはうまく立ち回れば丸め込めるでしょう。ちょっと強引だけどね…。

おわりに

電話でこういうことを考えながらうまいことやり過ごすのはとても難しいと思うんですけど、さらに問題なのがリモートワークだと一回も顔を合わせたことない人とずっと仕事しないといけないというケースも多く、こうなると「普段の性格や考え方」が分からないのでメンタリズムも効きが悪いです。

というわけでそのうち「顔の見えないオンライン通話で使えるメンタリズムテクニック」みたいな本がいっぱい出回るんじゃないかなーとか思ってます。出たら買ってみよう。

なんか変な記事だったかもしれませんが今回は以上!!

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みるみ
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みるみみるめも筆者

ブロガー、エンジニア。

詳しいプロフィールはこのページで色々書いてます。もやってます。

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